STINGER HOME / F1 DATA / 2010 ニューマシン・ラインナップ / ロータス・F1・レーシング
ネームバリューの高さを生かしたカラースキームである。グリーンとイエローの組み合わせを見て懐かしさを覚えるのは、1960年代のロータスを知る(歴史書から得た知識も含めて)人たちだろう。ロータスといえばJPSカラー、いや、キャメルイエローだと主張する人たちもいるに違いない。
それはともかく、マレーシア国籍のチームが走らせるロータスT127は、マイク・ガスコインが設計した。ガスコインは長い経歴のなかで多くのチームを渡り歩いたが、最後に在籍したのはフォース・インディアで、そう思って2009年のVJM02と見比べてみると、よく似ていることに気づく。
とくにフロント回り。09年シーズン序盤からハイノーズを投入したのはレッドブル、トヨタ、フォース・インディアの3チームだった。開幕前はこれら3チームのマシンに懐疑的な目を向ける人々が多かったようだが、シーズン後半になるとそんなムードは消滅。2010年はハイノーズでないマシンを目にすると「なんで?」と思ってしまうほど状況は変わった。
ガスコインが手がけたT127は、彼の置き土産であるフォース・インディアVJM02のフロント回りに良く似ている。とくに、フロントウィングの凝った作り込みやカスケード・ウィングの使い方、バーチカル・プレートで外側3エレメント、内側2エレメントに使い分ける手法まで同じだ。フロント回りは、空力コンセプト全体を決定づける重要なパート。新規チームだけに冒険はできないし、時間もない。だから、実績のあるデータを使って設計を始めた、ということだろう。
サイドポッドにアンダーカットを確認することはできるが、VJM02と比べても控え目だし、2010年参戦マシン各車と比べても控え目な部類に入る。そのサイドポッドは後方に向かって傾斜させるのがトレンドだが、T127はそれをせず、テールパイプ出口付近までほぼ水平。失敗を恐れて手堅い設計を選択したのか、タイトな設計に踏み込みたくてもそこまでできない時間的、リソース的な制約があったのか、ともかく、ちょっと古くさい造形ではある。
かつてのトヨタ、そしてフォース・インディアの例から分かるように、ガスコインという人は弱小チームを中堅に引き上げる術を心得たエンジニアだ。ロータスT127も、彼なりの計算に基づく作品に違いない。
| ■シャシー | |
| 型式 | T127 |
|---|---|
| シャシー | カーボンファイバー製 |
| ボディーワーク | カーボンファイバー製 |
| サスペンション | カーボンファイバー製 |
| ダンパー | ペンスキー |
| ステアリング | ロータス |
| ギヤ・ボックス | X-Trac |
| ディスク・ブレーキ | Hitco |
| 冷却システム | ロータス |
| 計器 | MES |
| シートベルト | Sparco SABelt |
| ステアリング・ホイール | ロータス |
| シート | ロータス |
| 消化システム | FEV |
| ホイール | BBS製ロータス専用ホイール |
| 燃料電池 | ATL |
| バッテリー | ユアサ |
| 燃料 | N/S |
| 潤滑油 | N/S |
| ■サイズ | |
| ホイール・ベース | 3000mm以上 |
|---|---|
| 全長 | N/S |
| 全高 | 950mm |
| ■エンジン | |
| 型式 | コスワース CA2010 |
|---|---|
【STINGER / Text by Kota Sera(世良耕太)】
STINGER HOME / F1 DATA / 2010 ニューマシン・ラインナップ / ロータス・F1・レーシング









